ブラックボックスとは

ブラックボックスとは、どのように内部で動いているかわからないまま、使用されている装置のことをいいます。
製品に使われている部品が、多数あり、個々に高度なものになると、製造に関わっている技術者も、全ての部品のメカニズムを知らないことは珍しいことではありません。部品製造、設計、組立に関わる人それぞれが全てを理解しているわけではないのです。

社会制度の中のブラックボックス

社会構造についても同じことが言えます。

ある政策を決定する場合に、自然科学的、経済学的、法律学的に専門的な領域になると、専門家の意見が政策に大きく影響します。そのような政策に関わる専門家は、良心に従って中立であるべきですが、全ての人が、利害関係の影響を受けないとは限りません。

決定権限を持つ人物が、いかに中立であろうとしても、ブラックボックスとなった専門性の判断者の判断が利害関係に歪められてしまっては、政策や裁判そのものの結果が正しくないものになってしまいます。

ところが、そのような専門性を担う、研究者の研究資金は、企業からの提供や国家の助成によって賄われているのです。しかしブラックボックスの内部構造が歪められているのかどうか、一般市民には分かりません。