大航海時代の覇権の原動力となった会社制度

会社制度は、大航海時代に生まれました。

当時、ヨーロッパ諸国の人々が遠方の外国との貿易を行うことは、非常にリスクの高いことでした。そこで、多数の者が資金を出し合い、国家の許可のもと事業を行い、リターンを株式の割合で享受する代わりに、出した資金を失う以上に責任を負わされることはないという仕組みが生まれたのです。

会社制度により、リスクのある事業に対して、一個人では出すことができないような、思い切った投資がされることになりました。その結果、事業を促進し、大きな成果に繋がったのです。

そのような国が覇権を取ったことは、人類の歴史の大きな流れの転換点ともなりました。

資本主義の誕生

市民革命を経て、財産権や経済活動の自由が基本的人権として承認されるようになると、資本家が生産設備を所有し、資本主義のもと経済活動がさらに促進され、その後の産業革命につながりました。

反面で、封建制度の消滅によって自由となった人々を、資本家階級と労働者階級という、新たな形で分断することにもなったのです。